1月25日(金)午前9時40分から16時20分までソウル大学のBldg25-1において,分科会「環境科学シンポジウム」を開催しました。分科会では,先ずK
R Kim教授による挨拶のあと,池田元美教授より「21世紀COE生態地球圏システム劇変の予測と回避」後の課題と北大の取り組みに関する紹介がありました。その後の研究発表では,15分の発表,5分の質疑応答時間を設定し,双方のRA・大学院生が,それぞれの研究テーマを口頭発表しました。ソウル大からは6名,本学からは7名が口頭発表しましたが,その内容は,地球環境全般にわたった広範囲なものでした。ソウル大側の発表は,北大の環境科学院でいうと地球圏科学専攻の発表が多く,この点,もう少し工夫する必要があったかもしれません。本分科会は,日本語で発表した経験はあっても,英語で口頭発表したことのない学生を対象に参加を募りました。彼らにとっては貴重な機会になったようで,分科会のコーヒーブレイクや昼食中にソウル大生と熱心に議論していました。また英語で言いたいことが言えないもどかしさも,今後の学生生活の糧になったのではないかと思います。院生が懸命に頑張っている姿を見て,こうした機会が,若手研究者を育てるものと確信しました。分科会の終わりではK
R Kim教授による全体の取りまとめがあり,今後についても議論し,継続して分科会を開催していくことで一致しました。
○分科会4「バランスある地球 −エネルギー,環境,情報学−」
−The Earth in Balance−Energy, Environment and Informatics−
○分科会7「原油汚染からの沿岸生態系の保護」
−Protection of Coastal Ecosystem from Oil Pollution
地球環境科学研究院長 岩熊 敏夫
発表の様子
北大環境科学院とソウル大学環境大学院は,1月25日(金)午前9時50分から12時50分まで,ソウル大学82号棟205号室において,北大側4名ソウル大側23名の参加のもと分科会“Protection
of Coastal Ecosystem from Oil Pollution”を開催しました。これは,昨年12月に韓国Taean沖で起きたタンカーからの原油流出事故を受けて,急遽設けられたものです。両学院長の挨拶に続いて,微生物分解のセッションが行われました。ソウル大のEun
Ju Lee教授による汚染海岸の微生物による浄化法,本学修士院生によるバイオオーグメンテーション法によるディーゼル油分解,奥山英登志准教授による原地性バイオオーグメンテーション法による汚染海岸の浄化,について講演がありました。コーヒーブレイク後のセッションではChul-Hwan
Koh教授により汚染された沿岸の時空間変化,及び低温科学研究所学術研究員によりオホーツク海における原油汚染拡散シミュレーションについて発表がなされました。
北大からは教員に加えて学生と若手の学術研究員が参加し,セッションのテーマに直結した研究発表がなされ,工夫されたプレゼンテーションもあって聴衆の関心を集めました。非常に多くの質問がなされ,充実した討議が行われ閉会となりました。当初合同で行う予定であった環境科学分科会とはパラレルのセッションになったため,日本側の参加者が限られたことと,セッション後に十分な交流の場を設けられなかったのが残念でした。昼食後は,環境科学分科会の午後のセッションに参加しました。
○分科会8「大学の国際化」
−Internationalization of Universities
○分科会9「ロシア再興のユーラシアと北東アジアへのインパクト」
−The Impact of Russia's Resurgence on Eurasia and Northeast
Asia
(2月21日(木),22日(金) 於:ソウル大学
スラブ研究センター・ソウル大学ロシア東欧ユーラシア研究所共催)