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下水汚泥焼却灰からリンを選択的に回収~二次リン資源中のリンの選択的分離回収技術の開発へ~(工学研究院 准教授 坪内直人)

2024年4月22日

ポイント

●塩化物の沸点差を利用することにより下水汚泥焼却灰からのリンの選択的回収に成功。
●塩素化処理→炭素添加→塩素化処理のみの非常にシンプルな再資源化プロセスを開発。
●産業廃棄物や産業副産物などの二次資源を対象としたリン循環サイクルの進展に期待。

概要

北海道大学大学院工学研究院の坪内直人准教授と望月友貴特任助教の研究グループは、下水汚泥の焼却灰(下水汚泥処理施設で焼却され灰になったもの)を、塩素ガス中で加熱(塩素化処理)した後、固体残渣に炭素粉末を加えて再塩素化処理するのみの単純なプロセスにより、リンを塩化リン形態で高効率?高選択的に分離回収することに成功しました。塩化リンは工業原料に用いられており、また、水溶解により容易に生成するリン酸も肥料を含む様々な製品の原料として使用できます。

これまでも湿式法や乾式法によるリン回収が検討されてきましたが、前者はプロセスが複雑化かつ大型化し、また、廃液処理が必要なため設備コストが高くなること、後者は前者に比べエネルギー効率やリン回収率が低いことが問題でありました。そのため、シンプルなプロセスを用い、温和な条件でリンを効率よく分離回収できる下水汚泥焼却灰処理技術の開発が強く望まれていました。

開発した手法は、家畜排泄物や下水汚泥の炭化物、下水MPA(リン酸マグネシウムアンモニウム)処理回収物、工場排水スラッジ、製鋼スラグなどにも適用でき(特願2023-005999)、今後は、二次リン資源の性状変化などにも対応可能な新しいリン回収技術となるプロセス開発に繋げます。

なお、本研究成果は、2024420日(日)にResources, Conservation and Recycling誌にオンライン掲載されました。

論文名:Recovery of phosphate from incineration ash of sewage sludge by chlorination and carbo-chlorination(塩素化と炭素存在下での塩素化による下水汚泥焼却灰からのリンの回収)
URL:https://doi.org/10.1016/j.resconrec.2024.107645

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塩素化処理をベースとした下水汚泥焼却灰からのリンの選択的分離回収